ドナウの東か、遥かもっと東から

2016年7月末よりハンガリーのブダペストで生活し、2019年8月末より東京へ。毎日が新しい発見の連続です。

カテゴリ: スロベニア

まずはスロヴァキア、世界遺産に登録された木造教会があるヘルヴァルトフ(Hervartov)で見かけた標識。
 
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おそらく「スクールゾーン」のことなのだろうけど、女の子の後ろに小柄な男性がひっそりとついていっているように見えてしまった。前に出している手の角度が特にそんな感じに見えるのよね。


続いて、スロヴェニアのブレッド湖(Blejsko jezero)の湖畔で見かけた標識。
 
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「子どもとちゃんと手を繋いで歩きましょう」ということなのだと思う。すぐ湖だし、うっかり手を離してしまったら危ないものね。
でも、よーく見てみると、右の女の子が「ねえねえ、あっちに行こうよ」って左にいるパパにに促しているようにも見えた。


続いては、スロヴェニアからハンガリーへと変える途中、国境にも近いボゴイナ(Bogojina)という小さな村で見かけた標識。

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こちらも、おそらく「スクールゾーン」のことなのだろうけれど、描かれている人々の身長を鑑みると、何かから逃げている男女のように見えてしまう。


さらにそこから約10km。ハンガリーとの国境に接するプロセンヤコヴツィ(Prosenjakovci)という小さな村でも同じような標識を見かけた。

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こういうのを見かけるたびに、自分の想像力のたくましさ、もしくは心の汚れ具合を痛感してしまう。ともあれ、各国の道路でこうした興味深い標識を探すのが、旅のちょっとした楽しみになりつつある。

<前編>はこちら。

ブレッド湖の湖畔の「ザ・パーク・カフェ」(The Park Café)でひと休みした後は、崖の上のブレッド城(Blejski grad)に行くことにした。車はアパートメントに置いてきてしまっていたので、ツーリストインフォメーションの隣にあったタクシー会社にお願いして、タクシーで城の近くへ。
 
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結構上の方まで登るので、麓から徒歩で行くっていうのは、あまり現実的で無さそうだった。あと、駐車場がとても混んでいたので、やはりアパートメントに戻らずタクシーをお願いして正解だった。


城の入口には各国語で注意書き。

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スロヴェニア語、英語の次に日本語も記載されているのだけど、最後「ご不便をお」で文章が終わってしまっていた。まあ意味はわかるものの、とても残念だ。どうしてこうも残念な日本語が多いのだろうか。


で、さらに残念だったのは、注意書きにもあったように、改修中の箇所が多かった。

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なので、見学できる箇所をとことん見て回った。


お城の中は博物館のようになっていた。

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こちらはかつて使われていたというトイレ。

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観光客たちが入れ替わり立ち替わり、中に入った自分の写真を撮影していた。


中には礼拝堂もあった。

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天井画がとても綺麗だった。


窓の外にはブレッド湖が見えた。

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お城の外では、スイスから来たというホルン奏者のミニコンサート。

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地下には鍛治職人による作品の展示、およびショップがあった。

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こちらは入口近くにあった城壁。
 
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小さな要塞の中にも展示があった。こういう窓って好き。

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ひと通り見学したので、またタクシーで麓の湖畔へ。一旦ランチタイムにしてから、また湖畔を散歩した。
ふと見ると、カルガモの親子を発見。

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親鳥が移動し始めると、ちゃんと子どもたちも付いて行っている様子がとてもかわいらしかった。

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そしてこの日も夕方から夜にかけてゲリラ豪雨。天気が崩れないうちに観光を済ませることができてよかった。


予想していたよりも、見所が満載だったスロヴェニア。今度はリュブリャナやマリボルにも足を運んでみたい。

リュブリャナ(Ljubljana)をあとにして、なんとかブレッド(Bled)に到着。でも到着早々ひどい暴風雨の上に雹(ひょう)まで降ってきて、もう散々な天気だった。なので、この日はもう観光は諦めて、スーパーで食材を買い込んでからはアパートメントにこもることにした。


アパートメントからは夕焼けが見えた。厚い雲と眩しい夕日のせいで、この時はよく見えなかったのだけど、

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翌朝になると、昨日の暴風雨がウソのようなお天気。そして、窓からブレッド湖(Blejsko jezero)ブレッド城(Blejski grad)が見えることに気づいた。

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早々と朝食を済ませて、まずは湖畔をお散歩。

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湖の中の小島ブレッド島(Blejski Otok)にある聖母被昇天協会(Cerkev Marijinega Vnebovzetja)が、湖面を線に線対称に見える景色がとても美しい。

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乗り合いボートに乗って、島まで行ってみることにした。往復でひとり14ユーロ。

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中国人観光客も多い中、同情したのはスロヴェニア人観光客グループ。英語を話せるガイドさんを通じて、話が盛り上がった。


島が近づくにつれて、ますます美しい景色に。
 
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ボートから降りて、島内を観光。50分後に乗ってきたボートの前で待ち合わせをし、乗船時に代金を支払うというシステムになっていた。

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↑この階段は上らず、島を取り囲むような通路をゆっくり歩きながら景色を楽しんだ。


そして、丘の上に到着。まずは鐘楼に登ってみた。上りの階段では踊り場ごとに「時」にまつわる豆知識が貼られていて飽きなかった。

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てっぺんにたどり着くと、隣にある教会の鐘楼が見えた。

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そして下りの階段では、聖書の引用。

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教会の内部はたまたま空いていたので、ゆっくりと鐘を鳴らすことができた。

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この鐘を3回鳴らすと、幸せがやってくるとか。うん、これでもっと幸せになれるはず。


50分はあっという間で、またボート乗り場へ。代金を支払うと、チケットがわりのリーフレットを手渡された。
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その裏には、各国語で「ブレッドよりご挨拶」という意味の言葉が記載されているのだけど、日本語だけスロヴェニア語をそのままカタカナにした様子だった。しかも正しい読み方の表記は「ポズドゥラフ・ズ・ブレダ」のはず。なんだか残念だ。どうにか直らないものなのかな。


いっぱい歩いたので、一旦ここで湖畔の「ザ ・パーク・カフェ」(The Park Café)でひと休みすることにした。

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名物の「オリギナルナ・ブレイスカ・クレムナ・レジーナ(Originalna blejska kremna rezina)」を満喫。その詳細は、「本宮じゅんの欧州美食探訪記」でどうぞ。



<後編>に続く!

プレッドヤマ城(Predjamaski grad)をあとにして、本日の宿泊先であるブレッド(Bled)・・・に行くにはまだちょっと時間が早かったので、急遽首都リュブリャナ(Ljubljana)でランチタイムにすることにした。とはいえ、元々の旅行プランに盛り込んでいなかったので、市内観光は改めて別の機会にすることに。
中心部にある大型複合ビルの地下駐車場に車を停めて外に出ると、リュブリャニツァ川(Ljubljanica)に架かる竜の橋(Zmajski most)がすぐに目に入った。

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ネットで調べたところ、この近くのヴォードニク広場(Vodnikov trg)のあたりにレストランが多いとのこと。

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ちょうど青空市場が開催されていた。


通りを挟んだ向こうには、時計塔のある建物。ちょうど14時になったところ、塔の中から人形たちが出てきて音楽に合わせてくるくると回っていた。


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あとで調べてみたところ、人形劇場の建物だそうだ。その後ろの丘の上にはリュブリャナ城(Ljubljana grad)も見えて、ケーブルカーの乗り場には行列ができていた。


ランチはその前かつ広場にも面した建物にある「ヴォドニコフ・フラム(Vodnikov Hram)」にて。

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シーフードなどをたっぷり満喫した。このお店についても近々「本宮じゅんの欧州美食探訪記」の方で紹介したい(※時期はまだ未定)。


すっかりお腹いっぱいになったことだし、そろそろ駐車場に戻ろうかというところで、まさかのゲリラ豪雨。窓の向こうで青空市場の商店が大急ぎで店を閉めている様子が見えた。

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激しい雨はなかなか止む様子を見せず、それから20分ほどレストラン内で待機して、小雨に切り替わったところで駆け足で駐車場までたどり着いた。


天気が追いかけてくるのを感じながら、いよいよブレッド(Bled)へ。 結局リュブリャナ城の写真を撮れなかったので、そう遠くないうちにリベンジしたいな。

ポストイナ鍾乳洞、およびヴィヴァリウムを後にして、再び車に乗ってプレッドヤマ城(Predjamaski grad)へ。「プレッド(pred)」は「前」、「ヤマ(jama)」は「洞窟」のことで、その名の通り断崖絶壁の洞窟の前に埋まるようにそびえている。

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お城の下の崖の方も結構深い。どうやら地下洞窟を見学できるとのことだが、体力温存のため今回はパスした。

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城の歴史は800年以上。内部には、自然の洞窟と人の手によって建設された城とが共存したつくりとなった不思議な空間が広がっていた。時代とともに少しずつ増築され、今の状態になったようだ。

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壁や天井がそのまま岩になっている箇所も数多くあった。

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また、かつてこの城に居住していた貴族の日常生活を再現したディスプレイも展示されていた。居室や寝室、キッチンに、チャペルや拷問部屋もあり、中世の世界観がたっぷり。

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それにしても、城からの眺めは最高だった。

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この城には15世紀当時ハプスブルク軍より追われたエラゼム(Erazem)という騎士が住んでいて、攻め込んできた敵軍に迎撃するための武器や兵器も展示されていた。「煮立った油をかける」という方法も使っていたようだ。ただ置いてあるだけの鍋のディスプレイが、とても生々しく見えた。
ハプスブルク軍は城を包囲して兵糧攻めにしようとしていたのだが、エラゼムはなかなか降伏しなかった。というのも、城の裏の洞窟が裏の谷に通じており、そこから難なく食糧を調達できたのだ。まさかそういう構造になっているなんて、想像できないよね。
結局ハプスブルク軍に買収された部下の裏切りにより、トイレに1人でいるところを外から襲撃されて命を落としたエラゼム。城内にはその後も彼の亡霊が生き続けている・・・という伝説もあるようだ。


城の上部から続く洞窟の方にも行けたのだけど、体力温存のためここで断念。

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想像以上に見ごたえがあって、もう少しゆっくりしたかったのだけど、天気模様が怪しくなってきたので引き上げることにした。見そびれてしまった箇所は、次回訪れる際の楽しみとしてとっておこう。

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