この日もハンガリー中部のケチケメート(Kecskemét)へ。現地在住の知人に連れられて、「Kecskeméti Csárda」でランチタイム。
「ケチケメートの宿屋」という意味のお店で、約200年前からあるこの建物は、かつては食事だけではなく宿泊もできたようだ。ケチケメートは首都ブダペストと南部の都市セゲド(Szeged)とのちょうど中間地点で、どちらからも約85kmの場所にある。両都市を移動中にここで馬を休め、御者も宿泊したという。


まずはハンガリー名物の「グヤーシュ(Gulyás)」から。4人分がどどーんと大きな鍋でやってきた。



お肉も野菜もたっぷり。パプリカのスパイスがしっかり効いていて、何杯もお代わりしてしまった。
途中「これを入れると辛くなって美味しいよ〜」と言われて、パプリカの粉を投入。
 
 


このパッケージは初めて見た。パプリカの粉って甘いのも辛いのも赤色をしているのだけど、こちらは黄色〜黄土色で、全く辛そうに見えない。にもかかわらず、ひと匙の半分くらい入れただけなのに、スープを口に入れると体の芯から熱くなってきて、気付くと汗をかいてきていた。


メインは、ツィガーニペチェニェ(Cigánypecsenye)」 を注文。他のお店でもよく食べているから、違うメニューにすればよかったのかなぁとも思ったのだけど、冒険ができなかった。結果、 
 


ものすごいボリュームでやってきた。豚肉のローストの量もさながら、その下のフライドポテトの量も豪快だったので、さすがに同行した友人に手伝ってもらった。2人でシェアするくらいでちょうどよかったかもしれない。ちなみにこの量で1,950HUF(約800円)。高カロリーとはわかっていながら、脂たっぷりのベーコンとの組み合わせがたまらなく美味しかった。


いっぱい食べたけれど、結局デザートもみんなでシェアすることに。「Kecskeméti lángoló házi túróspite」という「ケチケメートの燃えるパイ」という名前のメニューを注文。写真撮るタイミングを逃してしまったが、サーブされる際に店員さんがガスバーナーで表面を軽く炙ってくれた。桃のソースの甘い香りが、ふわっとテーブルに漂った。

 

パイと言うよりパンケーキに近い厚さで、カッテージチーズのプリンのようなものを合わせてあった。ソースそのものは甘かったのだが、カッテージチーズの淡白な口当たりで全体としてバランスの良い味わいになっていた。


他のメニューを注文していた友人たちも、大満足の様子だった。
ケチケメート(Kecskemét)を訪れる際は、ぜひお勧めしたい名店だ。