ボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都サラエヴォ(Sarajevo)での最後の目的地は、空港近くにある「トンネル博物館(Tunel Spasa Dobrija-Butmir)」。ホテルでチェックアウトを済ませ、そのまま車で西へと向かい、普通の住宅街を走り抜け、閑散とした狭い小路をちょっと不安になりながら進むと、その建物にたどり着いた。

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何も知らないで来ると(まあそんなことはないと思われるけど)、周囲と同じような一軒家である。が、ちゃんと壁に看板がかかっていた。


ちなみにその隣の駐車場からは、空港の施設および滑走路がそのまま見えた。

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トンネルはこの空港に隣接するDobrija地区と建物があるButmir地区までの約785.5メートルを結び、内戦下のサラエヴォ包囲時には物資の輸送に活用されたという。その後トンネルの大部分は埋められ、今はうち約25メートルが公開されている。


入場料を支払って、中へと進む。

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ここがトンネルへの入口だ。

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その前に、別のドアから展示室へと進んだ。

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軍服や武器など軍隊関連品が展示されていた。もしかしたら、当時も実際に倉庫代わりになっていたのかもしれない。


そして、いよいよトンネルの中へ。

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トンネルの中は高さ1.5〜1.8メートルで、幅は1メートルほど。身長158センチの私でも、なかなか圧迫感があった。物資を運ぶ際にはトロッコのようなものを利用していたとのことで、その線路も残っていた。


なお、外にはお土産コーナーとビデオ上映コーナーが併設された施設があった。トンネルが実際に使われていた頃の様子や内戦時の生々しい映像を観て、当時の世界に思いを馳せた。

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そのまま車は北へと向かい、途中クロアチア国境に近いデルヴェンタ(Derventa)という街にあるレストランでランチ。ここがまた今まで食べたバルカン料理の中で一番美味しかったので、そのうち「本宮じゅんの欧州美食探訪記」の方で紹介したいと思う(※時期は未定)。


初めて訪れたボスニア・ヘルツェゴヴィナ。会いたい方にもお会いできたし、一言では語れない歴史に触れることができたし、美味しい料理とビールとワインを堪能することができて、とっても充実した旅行となった。また天気の良い季節にぜひ再訪したい。