モスタル(Mostar)をあとにして、一旦そこから南西に26kmほどのメジュゴリエ(Međugorje)に寄ってみることにした。途中くねくねした山道を通りながら、40分ほどで到着。


この地では1981年6月24日に6人の青少年が初めて目撃して以来、現在に至るまで聖母マリアが出現すると伝えられている。そして、今や世界中から巡礼者が集まる「聖地」的存在となっているという。街の中心部には聖母マリアをモチーフにしたグッズを売るお土産屋さんを多く見かけた。そしてひときわ存在感を放つ、こちらの「聖ヤコヴァ教会(Crkva Svetog Jakova)」

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中にはには白く美しい聖母マリア像が設置されていた。

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内部の写真撮影は禁止。ただ、建物が新しいからなのか、ヨーロッパでよく見かけるカトリックの教会と違ってとてもシンプルな印象を受けた。そして、ある一点に大きな違和感があった。よくわからないまま建物の外に出ると、その違和感はさらに大きくなった。

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建物の隣にあったのは、広々としたスペースに整然と設置されたベンチ。おそらく集会場だと思われる。よくよく思い返してみると、教会の敷地にこのような集会場があるのを見たのは初めてだった。敷地が広大でも、ベンチは常設されていなかった。そして、これは教会内部でも不思議に思っていたのだが、ここにも数多くの告解室のようなものが設置されていた。って、こんなにたくさん並んでいるのは初めて見た。


そして建物の裏手にまわると、さらに衝撃的な光景が目の前に広がった。

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先ほどの10倍ほどの規模広大な集会場がそこにあり、中央には聖母マリア像のあるステージがあった。そして、ステージを前に放射線状に整整然かつ果てしなく設置されたベンチ

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さらに後方には立ち見席のようなスペースもあった。重要な行事の際はこの集会場が巡礼者でいっぱいになる様子を想像すると、なんとも不思議な気分になった。


建物の側面にもズラリと告解室が並ぶ施設があった。

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巡礼者が集まる時期は、このスペースに長蛇の列を成すのだろう。その様子を実際にこの目で見たくなってしまった。


ところでこの街の住民のほとんどはクロアチア人とのこと。文化にもクロアチアの影響が強いようで、「ガーデンズ(Gardens)」というシーフードのレストランも見つけた。

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というわけで、ここでランチタイム。美味しかったので、詳細はまた近いうちに「本宮じゅんの欧州美食探訪記」の方で紹介したいと思う(※時期は未定)。


ビールを飲んでしまったことを言い訳に友人に運転を任せて、次の目的地へ。複数の文化が共存するボスニア・ヘルツェゴヴィナの魅力に、どんどん取り憑かれてしまっている。