「カリーヴルスト博物館(Deutsches Currywurst Museum)」は、チェックポイント・チャーリー(Checkpoint Charlie)の近くにあった。ベルリンが東西に分断されていた時代の国境検問所だ。かつて旧ソ連によって統治されていた地区にいたということで、プラカードの向こうがアメリカ統治地区となる。

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当時の国境検問所が再現されていた。その向こうにすぐにマクドナルドがあるのがわかりやすい。

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反対側からの眺め。アメリカ統治地区を出ますよ」と書いてある。

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その向こうの景色は、壁崩壊後の約30年ですっかり変わったのだろう。


付近にはベルリンの壁など当時の展示が設置されていた。

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シュタットミッテ駅(Stadtmitte)より地下鉄に乗り、アレクサンダー広場駅(Alexanderplatz)で下車。駅の周りは新しい建物が増えてあやうく迷いそうになってしまったが、テレビ塔(Berliner Fernsehturm)マリエン教会(St. Marien Kirche)が並ぶ景色は初めて訪れた頃のままだった。

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この教会は森鴎外の「舞姫」の舞台にもなった。主人公の太田豊太郎が踊り子エリスと出会った場所だ。そのことを思い出し、昔の恋を思い出し、ちょっとだけ切ない気分になってしまった。


てくてく歩いてシュプレー川(Spree)を越え、旧美術館(Altes Museum)に到着。

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そしてその隣には、ベルリン大聖堂(Berliner Dom)が堂々とした風格を持って佇んでいた。

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その年、私は夏の1ヶ月間ボン大学のサマーコースに参加していた。コースを終えて、当初はミュンヘンを経てフランクフルト国際空港へと向かうつもりだったのだが、思うことあって予定を変更し、ベルリンへと向かった。まだ復興途中の街の東側は、それまで見てきた他のドイツの都市と全くといってもいいほど違う印象で、旧東ドイツの雰囲気を色濃く残していた。
そんな中街を歩いている途中、このベルリン大聖堂にたどり着いた時、あまりのスケールの大きさと荘厳な建築にとにかく圧倒された。あの瞬間の衝撃は、今でも鮮明に憶えている。


帰国後に大学の交換留学制度を調べて準備を開始し、その次の年にライプツィヒ大学への交換留学を決めた。留学から戻った後は紆余曲折あったのだが、さらに東のハンガリーとはいえ、結果的にまた中東欧の地にて生活することになった。そう考えると、もしかしたらあの瞬間が人生のターニングポイントなっていたのかもしれない、という気がしてきた。


これから先の人生も、まだまだ紆余曲折は続くのだろう。けれども道は1本のみ。後悔することのないよう突き進んでいこう、そう心に決めた。