ドナウの東か、遥かもっと東から

2016年7月末よりハンガリーのブダペストで生活し、2019年8月末より東京へ。毎日が新しい発見の連続です。

2020年09月

「秋は美味しいものが多いから楽しみね」と、近所に住んでいる親戚が長野産紅玉リンゴをお裾分けしてくれた。そうだった、気づくと9月も終わり。外に出るとどこからか金木犀の香りが風に乗ってやってくる。私はこの季節が大好きだ。

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いただいたリンゴはそのままでも充分美味しかったのだけど、たくさんいただいていたので、アップルタルトを作ることにした。昔通っていた製菓専門学校のレシピで。

まずはタルトのフィリングとして中に詰めるリンゴのコンポートから。

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火にかけて煮詰めているうちに、甘い香りがキッチンいっぱいに広がってきた。

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できあがりは冷ましてから冷蔵庫に入れて、その間にタルト生地作り。生地もひとまとめにした後は、一晩冷蔵庫に入れて、最終仕上げは翌日に持ち越した。

結局親戚の分も含めて2台作った。タルト生地にコンポートをつめて、その上にスライスしたリンゴをぎゅうぎゅうに並べて焼いて、と大掛かりな作業になったものの、無事に焼き上がった。

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表面にはアプリコットジャムを塗って光沢を出した。

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リンゴ本来の甘さと酸味をじっくり楽しめる味わいになって、親戚にも大変喜んでいただけた。

次は何を焼こうかな。 

不定期でお弁当生活を始めてみたものの、これまでのお弁当箱だとボリュームが足りないことに気づいたので、急遽ちょうどよさそうなものをネットで探すことにした。
容量は600ml以上がいい。ただ、800mlだとさすがに多すぎるかもしれない。どうせだったらお昼に温かいご飯を食べたいから、保温機能付きのものを検索した結果、

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サーモス(THERMOS)のミッフィーちゃんの保温弁当箱に決定。別にミッフィーちゃんだから購入したわけではない。むしろ容量と機能、価格など、デザイン以外の特徴を検討した結果なのだ。ただ、ミッフィーちゃんのことは「すごく好き」ではくても、「やや好き」と言えるくらいには好きだ。だからこんなに可愛らしいデザインでも躊躇はなかった。

新調してから最初のお弁当のおかずは、ハーブ&レモンチキン、カボチャ煮、小松菜炒め、ゆでたまご、カキフライ、唐揚げ、ミニトマト。

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自分で作ったおかずがほとんどない、ということが一目瞭然になってしまったのは否めない。

5月から始まった新生活も、9月になって新たな局面を迎えた。さっそくまた偏頭痛に悩まされたりもした。でも乗り切るしかない。うかうかしていられない。

ただ、さすがにきちんと料理をする心の余裕は取り戻せた。もちろん、毎日というわけにはいかないけれど、何かを「作る」という行為に没頭することによって雑念が除かれて、むしろ諸々の効率がアップしたような気がした。でもだからと言って、「作る」にしても「食べる」にしても、だらだらと何時間もかけるわけにはいかない。

そこで、ふとお弁当を作ってみようと思った。朝のうちに用意しておけば、お昼に「作る」時間を割く必要はない。その代わり朝がちょっと大変になるけど、あまり苦にならないように冷蔵庫の残り物などをフル活用すればいい。それに、お弁当箱という容量の決まった空間に収めることで、食べ過ぎも防げる。
そうだ、お弁当を作ろう。自分のために。

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さっそくずいぶん前に100円均一で買ったお弁当箱を取り出して、ちょっとだけ張り切りつつ作ってみた。
この日のおかずは、きんぴらごぼう、豚肉とピーマンのオイスターソース炒め(青椒肉絲風、ともいう)、ピリ辛こんにゃく、ゆでたまご、うずらたまご入りミートボール、ミニトマト。このうちミートボールだけが既製品で、あとは自作・・・とはいっても、そんなに手の込んだものではないし、作り置きできるものばかりだ。
自宅で食べる時はどうしても単品メニューになってしまうけれど、こうしてお弁当にすることで、おかずを数種類楽しむことができる。だってその方が見栄えもいいから。

そんなこんなで、なんだか平日のランチタイムが急に華やかになった気がした。とはいうものの、さすがに毎日は難しいから、不定期で続けることにした。ブログカテゴリにも【お弁当】を追加。

唯一の問題は、このお弁当箱だと若干ボリュームが足りないこと。というわけで、急遽新たにお弁当箱をネットで購入したのだった。

先日プロフを作って食べてキッチンで後片付けをしている時に、重なったフライパンの下の方にそれを見つけた。直径約32cmほどのパエリヤ鍋を。そうだった、ブダペストから持って帰ったのだった。



それにしても表記として、「パエリア」「パエリヤ」どちらで書けばいいのか。「本宮じゅんの欧州美食探訪記」の方では「パエリヤ」と書いていた。



どちらにすべきなのか私の中ではまだ決着がついていないのだけど、さしあたり今回は「パエリヤ」と書くことにする。

というわけで、この日のランチはパエリヤ。実はプロフを作った際、長粒種のお米が手に入らず、結局コシヒカリで作っていた。まあそれはそれで美味しくできたのだけど、せっかくだから少しでも本場の仕上がりに近づけたいと思った。しかしながら、残念ながらいつものスーパーで見つけることができず、落胆しかけたところ、パエリヤに使用するのはジャポニカ米など短粒種だということが判明し、今回は遠慮なくコシヒカリを使用。

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シーフードミックスを使用せず、エビ、あさり、タコをそれぞれ調達して、じっくりと炊き上げて。仕上げには、ベランダで栽培しているイタリアンパセリをトッピング。

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イタリアンパセリは3月から育て始めていて、猛暑の8月にはちょっとだけぐったりしていたのだけど、9月になってからまたぐんぐんと成長している。半年近くもこうして新鮮な葉を好きなだけ使えるなんて、とってもありがたい。

たっぷりレモンを絞って、いただいた。魚介の旨味を堪能しつつ、辛口のスパークリングワインもどんどん進んでしまったのだった。

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