ドナウの東か、遥かもっと東から

2016年7月末よりハンガリーのブダペストで生活し、2019年8月末より東京へ。毎日が新しい発見の連続です。

2019年07月

ウクライナ・ザカルパッチャ州旅行もいよいよ最終日。早朝にホテルをチェックアウトし、一路ハンガリーへと向かった。


予想通りと言ったら予想通りだったのだけど、チョップ(Чоп)の国境検問所前では大渋滞ができていた。

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全然車が動かないので、ちょっとだけ外に出て歩きながら、旅行最後のウクライナの地を踏みしめてみた。

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そして、1時間40分ほどで国境を通過。ハンガリーに入ると沿道に美しいヒマワリ畑が広がっていて、ウクライナから戻ってきたことを実感した。

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家に帰るまでが修学旅行・・・もとい旅行。まだ午前中だったので、ハンガリー国内でちょっとだけ寄り道してから帰ることにした。

ウクライナ・ザカルパッチャ州旅行中ウジホロド(Ужгород)でもムカチェヴォ(Мукачево)でも、どことなく既視感のある彫刻作品をよく見かけていたのだけど、調べたら予感は当たっていた。



やはり、ブダペスト・リスト・フェレンツ国際空港でも出会った彫刻家ミハイロ・コロドコ氏(Mihajlo Kolodko)の作品だった。ウジホロド(Ужгород)出身で、現在はハンガリー国内でも活動しているとのことだ。

旅行中は氏の作品を見つけるたびに写真を撮っていたので、ここでまとめてアップしようと思う。


まずは、ウジホロド(Ужгород)の街中で出会ったイグナーツ・ロシュコヴィチ像(Ignác Roskovics

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この画家の像はブダペストのエトヴェシュ広場(Eötvös tér)にも同じものがあって、ブダペストの方はドナウ川の近く、ウジホロドの方はウジュ川の近くに設置されている。ちなみにハンガリー語での表記は姓・名の順番なので、ロシュコヴィチ・イグナーツ(Roskovics Ignác)となる。


ここからはミニチュア彫刻作品の数々を紹介。ウジホロド城(Ужгородський замок)の前では、プリンス・ラボレッツ像(Prince Laborets)に出会った。

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ウジホロドの街中では他にも、自由の女神像(Statue of Liberty)や、

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その近くにはハンガリー人画家のティヴァダル・チョントヴァーリ・コストカ像(Tivadar Csontváry Kosztka)

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ハンガリー語での表記は、チョントヴァーリ・コストカ・ティヴァダル(Csontváry Kosztka Tivadar)。前にハンガリーのペーチ(Pécs)で彼の美術館に立ち寄ったことを思い出した。


そして、滞在した「ホテル・ウジホロド(Hotel Uzhgorod)」でも正面に作品を発見!

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かつて「脱出王」の異名を取り、アメリカで活躍したハンガリー・ブダペスト出身の奇術師、ハリー・フーディーニ像(Harry Houdini)だった。しっかり錠前が掛けられているけど、簡単に脱出できてしまうのかもしれない。


旅行中に訪れたレストランに関しては「本宮じゅんの欧州美食探訪記」の方で紹介したいので、このブログでは省略したのだけど、「セレドニャンスキー城(Середня́нський за́мок)」を訪れたあとに立ち寄ったレストラン「キリキア(Klikia)」の入口でも発見。

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小さな小さな小便小僧像(Manneken-pis)。こちら公式ホームページによると、「東ヨーロッパで最初かつ最小の『小便小僧』」だそうだ。

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実はその時はこれは違うと思い込んでいたのだけど、ホテルに戻ってからコロドコ氏の作品であることが判明し、次の日の朝「ヴィノフラディフスキー城(Виногра́дівський замок)」に行く前に、わざわざ再び訪れて撮影したのだった。そんなことも良い思い出。


ムカチェヴォ(Мукачево)の街中ではラーコーツィ・フェレンツ2世像(II. Rákóczi Ferenc)に出会えた。

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凛々しい表情が印象的だった。


あとで調べたところ、ウジホロドにもヴィノフラディフ(Виноградів)にも、コロドコ氏の作品はまだまだ数多く点在していることを知った。またいつかウクライナ・ザカルパッチャ州を旅行して、すべての作品に出会ってみたい、そう強く願っている。

ウクライナ・ザカルパッチャ州旅行で滞在したのは、州庁所在地ウジホロド(Ужгород)の中心地にある「ホテル・ウジホロド(Hotel Uzhgorod)」

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階数ボタンを押すと同時に扉が閉まって動き出すエレベーターと、どことなく旧ソ連時代の趣を残す内装がとても印象的だった。


朝食は室料に組み込まれていて、地上階のレストランにてバイキングスタイルで。
 
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合計4泊したのだけど、毎日少しずつ違うメニューが出たので、全然飽きなかった。

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プロフがとっても美味しくて、滞在中毎日いただいた。

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ホテルの隣には、「ティサ(ТИСА)」という名前の洗練された雰囲気のミニマーケットがあって、部屋飲みのためのお酒などを調達するのにとても便利だった。

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入って右側がお酒コーナー、左側がその他食料品や日用品コーナーになっていて、レジは別々だった。課税率が違うからなのかもしれない。お店はどうやらアルコール飲料メーカーの「ティサ(ТИСА)」と関係があるようで、同メーカーのワインやコニャックが豊富に売られていた。

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というわけで、晩酌にコニャックを。香り高くて上品な味わいで、1日の疲れを贅沢に癒すことができた。もちろんお土産にも買って帰った。もちろん、自分用にね。

ウクライナ・ザカルパッチャ州旅行の4日目は、ハンガリーとの国境の町ヴィロク(Вилок)チェトファルヴァ(Четфалва)ベネ(Бене)、そしてベレホヴェ(Берегове)へ。










「シャトー・チザイ(Chateau Chizay)」レストランワイン醸造所兼ショップにも立ち寄りながら、滞在先のウジホロド(Ужгород)へと帰路についた。






約100年前までハンガリー領に属していたザカルパッチャ州の中でも特にハンガリー系住民が多数を占める地域を巡っていて、それこそまるでハンガリーの地方都市を観光しているようだったのだけど、ウジホロドに近づくにつれて車窓の眺めが徐々に変わっていった。


ウジホロド近郊のミナイ(Минай)では、豪華絢爛な教会を目にした。

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こちらは、聖ペテロ&聖パウロ・ギリシャ=カトリック教会(Греко-католицька церква св. Петра і Павла)」の建物。直訳してしまったので、正式名称は違うと思われるのだけど、要はウクライナ東方教会の建物だった。

そしウジホロドに戻ると、街中には「救世主キリスト大聖堂(Храм Христа Спасителя )」が堂々と佇んでいた。

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こちらはロシア正教会。調べてみたところ、高さは約60mもあり、内部には約5,000人の参拝者を収容できるとのことだ。


美しさに目を奪われているうちに、滞在先の「ホテル・ウジホロド(Hotel Uzhgorod)」に到着。翌日が最終日なので、荷造りに取り掛かった。 

ウクライナ・ザカルパッチャ州の街ベレホヴェ(Берегове)。中心地に入る前に立ち寄った「シャトー・チザイ(Chateau Chizay)」というワイナリー直営のレストラン「チザイ・マラ・ホラ(Мала Гора)」で、ワイン醸造所兼ショップの位置を聞いていたので、滞在先のウジホロド(Ужгород)への帰りがけにさっそく立ち寄ることにした。

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ショップスペースの中に入ると、伝統的なワイン製造器具が数多くディスプレイされていて、なかなか雰囲気ある空間だった。

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そして、棚にはさまざまな種類のワインがずらり。テイスティングもできたので、少しずつ嗜みながらお土産を選んだ。

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建物の後ろには広々とした醸造所になっていた。見学ツアーもできるようだったが、残念ながら時間外だった。

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ところで、その近くには「シルバーランド(SILVERLAND)」というスーパーマーケットがあったので、こちらでもいろいろとお土産を買うことにした。

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このお店、主にザカルパッチャ州で展開しているようで、ロゴの配色がなんとなくハンガリー国旗カラー。オーナーがハンガリー系なのかもしれない。ただ、店内はああ、これがウクライナのスーパーなんだという雰囲気で、いろいろと衝撃を受けた。この衝撃、言葉でうまく表現できなくてとても残念なのだけど、ウクライナという国およびザカルパッチャ州という地域での日常生活を感じるきっかけとなった。ちなみにレジのスタッフにウクライナ語とハンガリー語で挨拶してみたら、ハンガリー語で返事をしてくれて、ちょっと和んだ。


ウジホロド(Ужгород)に向かう途中、ムカチェヴォ(Мукачево)も通過。前日もこの道を走ったのだけど、とても幹線道路とは思えないほどの悪路だった。

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ぬかるみの中を激しくアップダウンしながら、ゆっくり車を進めた。

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