ドナウの東か、遥かもっと東から

2016年7月末よりハンガリーのブダペストで生活し、2019年8月末より東京へ。毎日が新しい発見の連続です。

2019年05月

ここ数週間ずっとリニューアル工事中だったブダペスト東駅(Keleti pályaudvar)。バス停からぼーっとその駅舎を眺めていたら、青色と緑色に光る大きな何かが見えた。この距離で。
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そのまま近づいて中に入ってみると、それは電光掲示板リュニューアル前と比較して、かなり現代的になっている。

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左の青色で表示されているのが「出発」の電車で、右の緑色で表示されているのが「到着」の電車、というのもとってもわかりやすい。そして文字そのものも大きくて見やすい。


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各番線のスクリーンも、どことなく新しくなったような気がする。気持ちを新たに、また旅に出たくなってしまった。

2016年11月以来久しぶりに訪れた、ハンガリー南部のカロチャ (Kalocsa)「パプリカの家(Paprika Ház)」「民芸の家(Népművészeti Tájház)」と、初訪問時には外からしか見ることができなかったスポットをまわったあとは、街の中心部に来た。


到着早々、「CHILI-TRAIN」がお出迎え。
 
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これでカロチャの街を周遊できるらしい。こういう小さな汽車型の観光用車両、そういえばジェール(Győr)でも見たことがあったのを思い出した。



ビジター・センターの中に「パプリカ博物館(PAPRIKA MÚZEUM)」があるとのことなので、さっそく中に入ってみた。

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パプリカ関連だけでなく、カロチャの名所や名産品に関しての展示もあって、なかなか見ごたえがあった。


その正面にある大聖堂(Főszékesegyház)の一帯は大規模な工事中だった。

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そして、残念ながら前回ランチに訪れたレストランは閉店してしまっていた。なので、ネットで調べて見つけたレストラン「ケーク・ドゥナ・ヴェンデーグレー(Kék Duna Vendéglő)」へ。

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その名も「青いドナウレストラン」、中心地から車で15分ほど離れたドナウ川沿いに位置している。どうやらカロチャの飛び地らしい。船着場があって、川の上を船が往来しているのが見えた。


店内の方は結婚式のグループ客で貸切だったので、外のテラス席へ。ここからの運転はすべて同行した友人に委ね、ビールで乾杯した。

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魚料理がとっても美味しかったので、近々「本宮じゅんの欧州美食探訪記」の方で紹介しようと思う(※相変わらずながら時期は未定)。


2回目の訪問でやっとこの街の魅力を最大限に感じることができたと思う。ちょっと名残惜しさもありながら、ブダペストへ。お土産に買ったパプリカのパーリンカを開栓するのが楽しみだ。

「パプリカの家(Paprika Ház)」の次にカロチャ (Kalocsa)で訪れたのは、2016年11月訪問時にも外から眺めた「民芸の家(Népművészeti Tájház)」

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敷地内には2つの建物があり、まずは向かって左手のこの藁葺き屋根の建物の内部を見学した。

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ハンガリーの農村の家に特有のスタイルのこの建物は、ドナウ川の洪水の際に被害を受けないよう、少し小高い丘の上に建っている。また、冬は暖かく、夏は涼しく暮らせるよう、泥を焼いた煉瓦で作られているという。


玄関より入って左奥にある部屋は、来客があった時など特別なオケージョンで使われた部屋。

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壁には草木や花をモチーフにした、カロチャの伝統的なハンドペイントが施されていて、とてもかわいらしい雰囲気だった。


玄関を入ってすぐにあるのがキッチン

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煙突が付いていて、冬にはソーセージを燻製するのにも使われた。また、ストーブはヒーターとしての役割だけでなく、パンを焼くオーブンとしての役割もあったそうだ。


キッチンの右隣はリビングルーム

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キッチンの右隣はリビングルーム。親子三世代が使っていたという。


そして、その隣の部屋へ。元々は食料庫として使われていたのだが、今は刺繍などカロチャを代表する民芸品の展示室となっている。
 
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カロチャ刺繍は、初期の頃は白地に白の糸だったが、のちに黒、赤、青と色が追加されるようになり、時代の流れとともに今のようになった。ひとつひとつ精巧なデザインは、圧倒されるほどの美しさだった。


もうひとつの建物はチケットオフィス兼ショップになっていて、ここでも自分用のお土産を購入。そして、このあと街の中心地まで足を伸ばした。

2016年11月に初めて訪れた、ハンガリー南部のカロチャ (Kalocsa)。あの頃の私はハンガリーという国がどういう国かよくわかっておらず(※今だって完全に理解しているわけではないのだけど)、実際に行ってみて、11月に行ってはいけないということを深く痛感したのだった。思いっきりオフシーズン


しかしながら、いまや季節は5月。春を通り越して初夏。というわけで、約2年半ぶりに訪れて、今度こそその魅力を感じてくることにした。ブダペストから車を飛ばして、まずは「パプリカの家(Paprika Ház)」に到着。

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こちらの施設はハンガリーでも著名なパプリカ粉メーカー「Kalocsai Fűszerpaprika Zrt.」が運営している。入口に「事前予約が必要」みたいなことが書いてあって一瞬焦ったのだが、中にいた女性がすぐに門までやってきてくれて「私たちがいる間はいつでも入っていいのよ」と招き入れてくれた。そこで入場券を購入して敷地内へ。

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ちなみに女性たちはちょうど外のお土産物コーナーの店じまいをしているところだったので、中に入る前に先にお土産を購入することにした。
パプリカ粉やパプリカクリームチューブはもちろん、

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なんとパプリカのパーリンカ(pálinka)も。

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とっても気になったので、迷わず購入した。どんな味なんだろう。


お庭ではパプリカ粉製造に使われる機械たちがお出迎え。

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前にハンガリー南部のセゲド(Szeged)「ピック サラミとセゲドパプリカの博物館(Pick Szalámi és Szegedi Paprika Múzeum)」を訪れた際に、だいたいの製造工程は理解していたので、この機械はこの工程に使うんだろうなぁなんて想像したりしながら見学した。


建物の中に入ると、地上階にはカロチャのもうひとつの主要名産品でもある刺繍の展示

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精巧かつ緻密な模様がとても美しかった。


その他、パプリカ粉製造および製造工程の歴史や、

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ヴァリエーション豊かなパプリカ粉製品に関しての展示も。

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その展示品のひとつひとつに、生産者さんたちの愛情が込められているのを感じた。


しっかりと見学したあとは、次の目的地へ。天気も上々で、絶好の観光日和だ。 

自分のではなくて、友人のスロヴァキア土産でいただいたハチミツのお酒「メドヴィナ(medvina)」を開栓。

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ひと口味わうとハチミツの風味が口いっぱいに広がった。


ブラチスラヴァ城ミハエル門がデザインされているボトルがとってもかわいいので、飲み終わったあとも記念にとっておくことにした。
素敵なお土産、ありがとう!

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