ドナウの東か、遥かもっと東から

2016年7月末よりハンガリーのブダペストで生活し、2019年8月末より東京へ。毎日が新しい発見の連続です。

2018年04月

ハンガリー東北部ヴィジョイ(Vizsoly)にある「はちみつ博物館」を後にして、いよいよスロヴァキアに到着。まずは世界遺産に登録されている街、レヴォチャ(Levoča)でランチタイムにした。予めネットで調べていたレストランの近くに車を停めると、

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まさか城壁の中にあるなんて、予想もしなかった絶好のロケーションだった。この時店名の「KUPECKÁ BAŠTA」の”BAŠT”というのは「要塞」というのは意味だったということにやっと気づく。

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既に運転は同行している友人に任せているので、遠慮なく生ビール。お料理もとても美味しかったので、近いうちに「本宮じゅんの欧州美食探訪記」の方でも紹介しようと思う(※時期はまだ未定)。


ランチを済ませてから、歩いて城壁内の旧市街へ。隣り合わせになっている聖ヤコブ教会(Bazilika sv. Jakuba)市庁舎(Levočská radnica)の建物がとても印象的だった。

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この町は13世紀から14世紀にかけて形成され、今でもルネッサンス様式の建物か多く、当時の面影を残している。聖ヤコブ教会の中には、世界遺産登録の対象にもなっている彫刻家パヴォル(Pavol)の木造祭壇もあるとのことだったのだが、残念ながら休業中で内部は見れなかった。


そして、ちょうどハンガリー人の若者たち(高校生?)のツアーに遭遇し、こちらの建物も歴史的に重要なものらしいと聞きかじった。

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「トゥルゾの館(Thurzo Dom)」とのことで、後で調べたところ、近世中央ヨーロッパで活躍したハンガリー人実業家トゥルゾー家(Thurzó)の宮殿だったと知った。17世紀前半には既に没落してしまったとのことたが、その佇まいから今もなお当時の隆盛を感じることができた。


その前の公園には、かわいらしいイラストが描かれた箱。

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中には古本が入っていて、自由に持っていくことができるシステムになっているようだった。


福音派教会(Evanjelický kostol)の建物も美しかった。

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ところで、城壁の向こうの丘の上に教会らしき建物を発見。

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気になって車で丘の上へ。そこには聖母マリア大聖堂(Bazilika Navštívenia Panny Márie)がそびえ立っており、ちょうどミサの途中だった。
そしてそこからはレヴォチャの街並みが一望できた。

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写真では表現できないくらいの臨場感だった。


この後また(友人運転の)車を飛ばして、次の目的地スピシュ城(Spišský hrad)へ。初めての東スロヴァキア、想像以上に美しくてすっかり魅せられてしまっている。

スロヴァキアに入る前に、ハンガリー北東部のヴィジョイ(Vizsoly)という小さな村に立ち寄った。ここには「はちみつ博物館(Mézesmúzeum)」というその名前を聞いただけでワクワクしてしまう博物館があるのだ。

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その存在を知ったのは、去年の11月に訪れたブダペストのヴェレシュマルティ広場(Vörösmarty tér)のクリスマスマーケット、「カラーチョニ・ヴァーシャール(Karácsonyi Vásár)」にて。はちみつやはちみつで作られたキャンドルなどを売っているブースを見つけたところ、「メーゼシュ・ゲルゲー(Mézes Gergő)」というお店だった。そして、本店はヴィジョイという村にあり、博物館も併設していることを知った。そういうわけで、この5ヶ月間、ずっと気になっていたのだ。


念のため前日に電話で予約しておいた。私の拙いハンガリー語でも親切に対応してくれたのが嬉しかった(ちなみにホームページに予約フォームがあったので、そっちを使っても良かったかも)。当日到着すると、オーナーのゲルゲーさん一家とワンちゃんたちが温かく迎えてくれた。


敷地内には巣箱も発見。

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てっきりただのディスプレイかと思い込んでいたら、ちゃんと稼働していた。

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中にはミツバチたちがぎっしり。


ここから巣枠を取り出すとのことなので、網付き帽子が付いた白い防護服を装着。すっかり養蜂家の気分だ。

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ゲルゲーさんが煙で燻しながらミツバチたちをおとなしくさせて、中から巣枠を取り出した。

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ゲルゲーさんは網付き帽子を装着しているものの、半袖のシャツのまま。さすがプロだけあって、ミツバチにすっかり慣れている様子だ。一方で私は長袖の防護服を着ているにも関わらず、いつ刺されてしまうか終始ヒヤヒヤしていた。防護服の網にはチャックが付いていて、巣枠に付いているのを口に運んで味見できた。まだこの時点では蜂蜜にはなっていないのだが、なんとなく風味を感じることができた。


敷地内には宿泊用のアパートメントもあり、そこでは医者によるアピセラビーという蜂の力を生かした治療法も行っているとのことだ。アパートメントも見学させてもらえたが、2015年にできたばかりとあってまだ新しくとても綺麗だった。こういうところで友人たちと泊まって、セラピーを受けたりバーベキューしたりして過ごせたら楽しいだろうな。


博物館内にはショップも併設しており、さまざまな種類のはちみつや、

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ブダペストのクリスマスマーケットでも見かけたはちみつのキャンドルがずらりと並んでいた。

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そして、はちみつとアプリコットでできたパーリンカ(pálinka)という蒸留酒を試飲させてもらったところ、今まで飲んだパーリンカと違って深みのある味わいにすっかり魅せられてしまった。

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なので、1本自分へのお土産に買って帰った。結果、この日の運転は同行した友人に丸投げすることとなった。


ここまで楽しめるなんて予想以上で、スロヴァキアに到達する前に既に充実した時間を過ごすことができた。 

今日から車でスロヴァキアへ! 途中シクソー(Szikszó)という町近くのラウンドアバウトで、"HELL"という方向表示を確認。
 
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一瞬、え?地獄?ってギョッとしちゃったけれど、なんのことはない、ハンガリー初のエナジードリンク「ヘル(HELL)」の工場のことだった。すぐ隣に見えているしね。

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そして、工場へと続く通りは「ヘル通り(Hell utca)」

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"SUZUKI"の時もそうだったけど、工場も地名と同じ様に行き先表示にあるのが、やっぱり新鮮な感じだ。


道路沿いの畑には、菜の花がすっかり綺麗に咲いていて一面黄色の景色を作っていた。これが夏になるとひまわりの黄色に変わる。ドライブも楽しい季節になってきた。

ブダ側のセーナ広場(Széna tér)にあるショッピングセンター「マムート(Mammut)」を出たら、

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さっきまで暑いぐらいに晴れ渡っていたはずなのに、まさかのゲリラ豪雨。冬の間は突然の雨にはコートに付いているフードでやり過ごしていたのだけど、今日は普通にTシャツだけで出かけてしまったので、しばらく雨宿りすることにした。


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というわけで、横断歩道の向こうのトラムの停留所が、近くてとても遠い。でも空の向こうには晴れ間も見えているから、もう少しの辛抱だ。


で、しばらくして小降りになってきたので、横断歩道を渡ろうとしたら、

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水はけが悪すぎて、新たなトラップが私を待ち受けていた。さらに、通り過ぎる車たちがものすごいしぶきを上げるので、近寄ることもできない。


結局大回りして隣の停留所からトラムに乗り込んだ。まだ4月なのに、もう初夏を通り過ぎて夏が近づいているような感じだ。 

日曜日はブダ側のミレナーリシュ(Millenáris)という公園で開催されている、「インターナショナル・ブック・フェスティバル・ブダペスト(Budapesti Nemzetközi Könyvfestivál)」に足を運んでみた。


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今年でなんと25回目とのこと。会場内は老若男女でかなり賑わっていた。

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各ブースでは人気作家のサイン会も開催されていて、こちらにも長蛇の列。

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一方で、その向こうの中国のブースはといえば、

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本棚はガラガラ、人もガラガラ、スタッフもとーってもヒマそうに見えた。まあなんとなく、ブースがあるという事実が大切なんだろうなぁって感じた。「インターナショナル」だしね。日本のブースはなかったけどね。


それにしても、外はとてもいい天気。最高気温は29℃にもなり、現時点で今年で一番暑い日となった。

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なんだか一足早い夏休みのような日曜日。既に半袖&サングラスが必須アイテムとなっている。

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