ドナウの東か、遥かもっと東から

2016年7月末よりハンガリーのブダペストで生活し、2019年8月末より東京へ。毎日が新しい発見の連続です。

2017年10月

エゲル(Eger)でさんざんワインを愉しんだ翌日は、朝からあいにくの大雨。なので、せっかくなのでエゲルから10km離れたデムイェーン(Demjén)にある洞窟温泉施設「デムイェーン・カスケイド(Demjén Cascade)」で半日過ごすことにした。


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この温泉施設はまるで洞窟迷路のようになっているのが特徴。さまざまな色に変わるライトアップがとても神秘的だ。

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洞窟を進んでいくと、奥の方にウォータースライダーが何種類かあった。こちらの写真は出口の方。

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滑り終えるまでのタイムが表示されて、ベストタイムと比較ができる。ちなみに一番長いウォータースライダーを滑る途中、なぜか引っかかってしまい、両手を使って自力で降りた。おそらくワーストタイムを叩き出したに違いない。


また元のあたりに戻ろうとしたらバーコーナーもあって、お湯に浸かったまま普通にビールを飲んでいる人たちもいた。悪酔いしたりしないかな。


また、どうも浅いなぁと思っていたら、子供専用コーナーがあったりした。

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全体的に湯温は32〜36℃程度で低めなのだけど、38℃以上の熱めのお湯のコーナーもあった。

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ここは独立した浴槽になっていて、サウナコーナー休憩コーナーの近くにある。


全体図はこんな感じ。

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だいたい青系の色になっているところが浴槽になっている。浴槽の中を何度もぐるぐる歩き回れば、アクアビクス効果もあるかも。


施設にはホテルも併設。今度はぜひとも宿泊して1日中のんびりしたい。

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赤ワインの名産地エゲル(Eger)でのメインイベントは、なんといってもさまざまなワイナリーが集まる「美女の谷(Szépasszonyvölgy)」の訪問。

 


エゲルの中心地からタクシーで10分ほどで到着した。徒歩だと30分〜40分ほどで着くらしい。元気があれば、歩いて行ってもいいかもね。
 



ここ「美女の谷」では、崖を掘って穴蔵のようにしたワインセラーが、中央の緑地を取り囲むようにずらりと並ぶ。その数は大小合わせて70軒以上とも。


その中のひとつ「WANDA BORHÁZ」の前で、生搾りブドウジュースの無料試飲サービスがあったので、遠慮なくいただいた。



ぶどうの甘みがギュッと詰まって美味しかった。アルコールに弱い人でも楽しめるはず。


しばらくして、巨大な「EGER」のロゴ。 



最近ハンガリーのあちこちで、こうした地名の巨大ロゴをよく見かけるのだけど、これもSNS用なのかな。私もこれからは、行く先々で撮ってみようかな。


まずは普段スーパーでよく買っている「OSTOROSBOR」のワインセラーに立ち寄った。



間口は狭いけど、奥にずーっと続いている。



この向こうに試飲スペースがあり、さらに奥に貯蔵庫があった。

 


白ワインを3種類、1人1杯試飲。キンキンに冷えていてすーっと喉の奥に通っていった。


お次は、「St. Andrea」というワインセラーの「Kedves Wine Bistro & Shop」



シャルドネ(Chardonnay)エゲルソーラート(Egerszólát)などを注文。赤ワインも含めて、飲み比べに徹した。
後で知ったのだが、 「St. Andrea」はブダペストにもお店があって、ワインとハンガリアンフレンチとのマリアージュを愉しめる名店とのこと。ただ、名店だけあって、なかなかの高級店の様子。それでもここエゲルでなら、名産のワインを気軽に試せることができる。


ここまででたったグラス2杯分だったので、まだまだ全然酔ってはいなかったのだけど、突如興味深い椅子を発見。



全面に針のような突起があるのは、酔い覚ましのためなのかな? なんて、面白がって座ってみたところ、全然痛くなかった。
この時点では、まだまだ飲む量が足りなかったからかな?


ワインセラーの前にある、カラフルなワイン樽アートも必見だ。




そろそろ本格的に赤ワインに移ろうと、うろうろ歩き回っていたところ、到着直後に生搾りブドウジュースを試飲させてもらった「WANDA BORHÁZ」に再びたどり着いた。



というわけで、何かの運命を感じて中へ。




メニューの中で「バカ(BAKA)」という赤ワインがその名前からしてとても気になったので、迷わず試飲することにした。



それと、テペルテーのポガーチャ(tepertős pogácsa)をおつまみに。手作りとだけあって、こちらも美味しかった。


そして「バカ(BAKA)」があまりに美味しかったので、他の銘柄のボトルとともにお土産用に、ブダペストから持参してきたペットボトルの空き容器に量り売りしてもらった。1.5リットルが2本。



バカばっかりとなってしまった。
これでもなかなかの量だけれど、「美女の谷」では、ガソリンのタンクのような容器で量り売りをしてもらっている猛者も見かけた。さすがにその域に達するまでには、あと数年かかるかもしれない。
 

さんざんたっぷり飲んだ後は、中心部までタクシーで送ってもらって、レストランでゆっくりランチ。その後はまただらだら市内観光しながらアパートメントへと戻った。
 


アパートメントに戻った後、さっそく「バカ(BAKA)」を3人で飲み尽くした。
バカバカバカと何度もつぶやいてしまったが、ハンガリー語で「バカ(BAKA)」「兵隊」の意味。日本語と違って決して「愚かな」という意味があるわけではない。むしろ、勇ましく高貴な味がした。


最後にまたまた余談だが、エゲルの中心部から「美女の谷」へとアクセスとして、小さな観光用の電車も運行している。


天気の良い日だったら、これで移動するのも楽しそうだ。


ちなみに、どうして「美女の谷(Szépasszonyvölgy)」という名前が付いたのかとかいうと、あまりのワインの美味しさに酔っ払って、どんな女性も美女に見えるから、という理由らしい。ということは私だってここでは美女になれる!
ともあれ、こうしてハンガリーの魅力を、少しずつ感じられるのがとても嬉しい。

トカイ(Tokaj)ワインセラーを見学した後は、赤ワインの名産地エゲル(Eger )へ。
宿泊先のアパートメントのベランダからは、エゲル城(Egri-vár)の向こうに広がる美しい朝焼けが見えた。



アパートメントはオスマン帝国による征服時代の名残でもある「ミナレット(Minaret)」の真ん前。



かつてはモスクも併設されていたという。この尖塔は高さ40mもあって、少し前までは上まで登れたらしい。それが近年老朽化が進んだために改修中とのことだった。近くで見るとわかりづらいけれど、ピサの斜塔のようにちょっと傾きかけているんだって。


朝ごはんの前にエゲル城をお散歩。もともとは13世紀に建てられたものだそうで、その趣にまるで中世にタイムスリップしたかのような感覚をおぼえた。



城がある丘の上からは、エゲルの街並みを一望できた。


ミナレット、やっぱりちょっとだけ傾いているようにも見える。


丘を下り、街中をお散歩。


途中小さな川が流れていた。どことなく、昔住んでいた近くを流れる目黒川を思い出した。


一旦アパートメントに戻って軽く朝食。ひと息着いたらいよいよ本日のメインイベントだ。

ひと通りトカイ(Tokaj)の中心部を散策した後は、坂の上にあるワインセラー「HÍMESUDVAR」へ。



ちゃっかりテイスティングコースをお願いした。5種類のワインを少しずつ試せる。


トカイワインは甘い貴腐ワインが有名だけど、例えばここで飲んだ「フルミント(Furmint)」「ハールシュレベルー(Hárslevelű)」はドライの白ワインで、さっぱりした口当たりが美味しかった。最後の「アスー(Aszú)」は高級貴腐ワインで、なんと1リットルあたりの161gの糖分が含まれているという。実際ワインというよりジュースというより、デザートといった口当たりだった。


オーナーが貯蔵庫を案内してくれた。



小さな洞窟のような空間に、樽がずらっと並んでいる、こういう眺めが大好き。


帰りがけにお土産に白ワインを数本購入した。後で気づいたのだけど、日本のガイドブックでも掲載されているみたいだ。
オーナー一家の親切な応対が、とても嬉しかった。


所:3910 Tokaj, Bem út 2. Hungary
TEL:+36-4-735-2416

VIP(※実父)が今年2回目のハンガリー訪問なので、「初めてのワインセラー巡り」の続きとして、バダチョニ(Badacsony)の翌日はトカイ(Tokaj)へ。日本からの観光客にとってもハンガリー土産に「トカイワイン」が人気のようだ。ハンガリー政府公認の特産物(および伝統行事)「フンガリクム(Hungarikum)」にも認定されている。


ただこの日とっても残念だったのが、雨がしとしと降り続けていて、なかなか止まなかったことだ。

町の中心地には、銅像がいくつか設置されていた。





↓私は酔っ払うといつもこんな感じになっているらしい。


その様子は自分で見ることはないのにも関わらず、ものすごい親近感を感じた。


雨がひどくなってきたので、室内へ退避。「トカイ博物館(Tokaj Museum)」に入った。


かつてこの地方で使われていた木製の器具などが展示されている。
ここから徒歩5分くらいのところにある「ワイン博物館(Bormuzeum)」のチケットも付いていて、そちらにも足を運んでみて、ワイン器具や歴史の展示を見て過ごした。


この後いよいよワイナリーを訪問。とにかく雨なのが残念だ。

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