ドナウの東か、遥かもっと東から

2016年7月末よりハンガリーのブダペストで生活し、2019年8月末より東京へ。毎日が新しい発見の連続です。

2017年09月

約2週間の夏休みの旅行も、ついに最終日。
ヤーノシュ山(János-hegy)からの帰りがけに「Trombitás」でランチしてから一旦自宅に戻った。旅行中に撮った写真を整理してDVDに焼いたりしながら、日本に帰る家族とともに、ゆったりと時間を過ごした。


時間が来たので、家族を見送りにリスト・フェレンツ国際空港へ。



濃密な2週間はあっという間だった。毎日目まぐるしくいろんな国と街を巡っていたけれど、明日からはまた日常。それなのに全然実感がわかない。

美しい夕焼けを眺めながら、楽しかった毎日の想い出の余韻に浸ってみたりした。

ブガツ(Bugac)からブダペストに帰ってきて、いよいよ旅も最終日。約2週間共に旅した家族たちは夜の便で日本に帰ってしまうので、それまでちょっと趣向を変えて、ブダペストの自然を満喫することにした。晴れた日にぴったりのちょっとしたモデルコースがあるのだ。


まずはブダ側のヴァーロシュマヨール(Városmajor)までトラムで向かい、「ブダペスト登山鉄道」へ。


この電車は車輪の間に歯車があって、それが線路の間にある歯車と噛み合うことにより、急な斜面を上り下りする仕組みになっている。


山を登っていく景色を眺めながら、終点のセーチェニ山駅(Széchenyi-hegy)で下車。ここで5分ほど歩いて、通称「子ども鉄道(Gyeremekvasút)」に乗り換え。この鉄道は国営鉄道に属する路線で、なんと10〜14歳の子どもたちが大人の監督のもと実際に働いているのだ。かつての「ピオネール」の名残りらしい。


制服を着たまだあどけない顔の子どもたちが、切符の販売や検札などの業務に携わっている。しっかり仕事をしている姿がとても微笑ましい。



オープンエアの車輌もあって、豊かな緑の中、心地良い風に吹かれながら電車の旅を楽しんだ。


ヤーノシュ山駅(János-hegy)で途中下車して、15分ほどハイキングコースを歩いた。


本来なら山頂の「エルジェーベト展望台(Erzsébet kilátó)」まで登って360度のパノラマを楽しみたいところなのだけど、体力温存のため今回はパス。



その代わり、「リフト(Zugligeti libegő)」で下山することにした。


文字通り、スキーのリフトのような乗り物でゆっくり下っていく。 目の前に広がる景色を眺めながら、途中で落ちたらどうするんだろう?なんて考えながら、約15分間でズクリゲト(Zugliget)に到着。展望台まて登らなくても、充分景色を楽しめた。
ちなみに最後に降りる直前の瞬間が写真撮影されていて、売店で購入できるのだが、相変わらずボケーっとした顔していたので今回(も)見送った。


ここからはバスでブダペスト西駅(Nyugati pályaudvar)などに行ける。それにしても、街の中心地からたった10kmくらいしか離れていないのに、こんなにたっぷりの自然を満喫できるなんて、なんて素敵なんだろう。また暖かくなってきたら、お弁当を持ってピクニック気分で訪れたい。


ハンガリー大平原にあるブガツ・プスタ(Bugac Puszta)の観光で一番楽しみにしていた馬術ショーがいよいよ始まった。


民族音楽をBGMに、民族衣装を着た男性たちと馬たちが会場に入場。


なんと、2頭の馬それぞれの背の上に立ち乗りして入場する男性も。

2頭の馬は別々の動きをしないように、ちゃんとトレーニングされているようだった。


ムチでバシバシ派手な音を立てながら、馬たちを横たわらせる男性たち。


ムチが音がかなり大きいのだけど、実際馬たちに当てているわけではないようだった。すごい音なのでひっくりしたけど。


今度はお行儀良くおすわり。


ちなみに後ろの方の灰色牛たちは、黙々と牧草を食べていて、完全に背景化していた。


先ほどまでの写真にも少しうつり込んでいたのは、もう1頭の主役であるロバ

さっきから繋がれたままマイペースな様子を見せていたので、こちらも雰囲気作りかと思っていたところ、そうではなくて、このロバもちゃんと芸を見せてくれた。


ロバにまたがった男性と、馬にまたがった男性が、それぞれ赤い液体の入ったジョッキを手にしてゲームがスタート。

中身をこぼさずに走り切るゲームらしい。

 

でも、馬たちの激しい動きに、こちらの男性はもう中身をこぼしてしまっていた。

後ろを走っていたロバに乗っていた男性は、無事に中身をこぼさないままだった。


その男性から突然帽子が飛んできたので、すかさずキャッチ。


フィナーレには、馬のたちが群れで登場。




最後はみんな大きな拍手で送り出した。


もちろんこのほかにも馬術ショーの見どころは満載なので、ぜひ実際にご覧いただきたい。
帰りはまた馬車に乗って、レストランへ。ランチを取りながら、この素晴らしいショーの感想で盛り上がった。

ハンガリー南部のマコー(Makó)から宿泊先があるセゲド(Szeged)に戻り、翌日は大平原にあるブガツ・プスタ(Bugac Puszta)へと向かった。ここでは馬術ショーが楽しめるのだ。



レストラン併設のチケットオフィスで人数分のチケットを購入したところ、まもなく馬車のお迎えがやってきた。


どこまでも続く大平原を馬車で移動する。


結構揺れるので落ちそうになったりとしたけれど、意外と大丈夫なものだった。


ほどなくして、牧畜博物館(Pásztor Múzeum)に到着。


ここでは牧畜生活に関する展示を鑑賞した。野生動物の剥製もあって結構リアル。



そのまま馬術ショーの会場へと向かう。
途中には馬の群れや、


マンガリッツァ豚などがお出迎えしてくれた。


お食事中で、モリモリ食べていた。



ハンガリー固有種の灰色牛たちや、


螺旋状の角が可愛らしいラツカ羊たちも。



会場に到着。いよいよ馬術ショーだ。


最初に灰色牛の群れが先導されて後ろの方で止まった。どうやら雰囲気作りのようだった。


<後編>に続く。

セルビアとルーマニアとの国境に近いセゲド(Szeged)に滞在しながら、日帰りでマコー(Makó)にも足を伸ばしてみた。


セゲドより約30kmほど東にあるこの街は、タマネギの名産地。中心地で見かけた町名のロゴも、「ó」の文字がタマネギっぽくなっていてかわいかった。


さっそくランチに入った「Cafe Rocco」でタマネギ料理をたっぷり堪能。



そのお話はまた別の機会に。


マコーで一番行きたかった場所が「ハジマティクム(Hagymatikum)」という温泉施設だ。


「ハジマ(hagyma)」というのはハンガリー語でタマネギのこと。建物の形もタマネギがたくさん並んでいるような感じだ。


外の東屋みたいなのもどこかしらタマネギっぽい。


温泉施設の中はこんな感じ。どうやら近年リノベーションされたばかりみたいで、とても綺麗だった。



しっかり温泉でリフレッシュしてから、セゲドに戻った。旅の間毎日のようにアクティブに過ごしていたので若干疲れが溜まりかけていたのだが、ゆっくり過ごせてすっかり癒された。

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