ドナウの東か、遥かもっと東から

2016年7月末よりハンガリーのブダペストで生活し、2019年8月末より東京へ。毎日が新しい発見の連続です。

2016年08月

vol.1(1〜5はこちら)vol.2(6〜9はこちら)vol.3(10〜12はこちら) に 続いて、ハンガリーだけでなく海外生活であると便利な(だと私が思いこんでいる)日本の食材のご紹介。まだまだ続くよ〜!



13. マヨネーズ
マヨネーズそのものはもちろんハンガリーにもある。さっぱりとした酸味が美味しい。特にフライドポテトとの相性はぴったり。しかも安い。なのだけど、時々卵黄の味 が効いた日本のマヨネーズでないと物足りなくなることも。特にツナマヨ、サラダ寿司、お好み焼きなど、日本の味付けには日本のマヨネーズが大活躍。
というわけで、荷物に余裕がある場合はぜひ持って行くことをオススメする。


14. 切り干し大根
水に漬けて戻すだけで食べられる乾物は、日本食が恋しくなった時だけでなく、保存食としても重宝する。ハンガリーにいるとどうしてもお肉中心の食生活になってしまい、野菜不足になりがちだけど、切り干し大根は食物繊維もたっぷり。カルシウムも補える。
軽いのでかさばらないのもメリット。ただし、きちんと封がされているにも関わらずにおいが移りやすいので、ジップ付き保存袋に入れるのを忘れずに。


15. 日本米(特に新潟県南魚沼産コシヒカリ)
ハンガリーでもアジアンショップなどで日本米は手に入るし、スーパーでも似たようなお米は売っている。そもそも私はこちらでの食生活に満足しているため、あまりお米の出番がないのだけど、それでもどうせ食べるなら美味しいお米を食べたい! だから1kgだけ持ってきた。本当は2kgくらい持って行きたかったところを重量を考慮して断念した。
食べてみてしみじみ思う。やはり新潟県南魚沼産コシヒカリは美味しい! 私が購入したのは真空パック無洗米タイプ。炊く前に研がなくてよいのも便利だ。
チャーハンやピラフ、炊き込み御飯を作る場合はこちらで購入したお米で充分だけど、お米自体の美味しさを味わう時には日本から持っていたお米が欠かせない存在だ。


ところで、新潟県南魚沼市といえば、ケチケメートとセゲドの2都市で奉納された御神楽が伝わる一村尾も、私がかつて運転免許合宿で滞在した六日町と浦佐南魚沼市。なんだか不思議な縁を勝手に感じざるをえない。


持ってきた荷物のほとんどが食料だったということがバレてしまいそうな勢い(笑)。次回も乞うご期待!

ブダペストを流れるドナウ川の川中島、マルギット島(Margit-sziget)の北の方で出会ったカワイイお顔。



何だろう?っと思って近づいたら、鼻に見える部分から水が流れている(※鼻水じゃないよ!)。「ゼネーレー・クート(Zenélő kút)」という、直訳すると音楽を奏でる泉。


その名の通り、18時ぴったりに賑やかな演奏が始まった。


マルギット島(Margit-sziget)には、自宅から徒歩とトラムでだいたい20分くらいで行けるので、最近お気に入りのお散歩コースになっている。
毎回いろんな新しい発見があるのがとっても楽しい。

8月20日聖イシュトヴァーンの日、ブダの丘の王宮では「Mesterségek Ünnepe(民芸フェスティバル)」が開催されていたので、1日券を購入して入場。
ハンガリー全土からありとあらゆる民芸品のブースが所狭しと軒を連ねていた。
  





見事なレース編みは、その場で職人女性たちが編み上げる様子を実演して見せてくれた。



ゲスト国の中国の民芸品も参加。可愛らしい人形が並んでいた。
 


様々なブースを覗き込みながら、順路に沿って下っていく。そういえば、王宮を訪れたのは3回目だけれど、こんなに隅々まで歩いたことはなかったかもしれない。
 



ロクロを回す職人さんも。写真右上のようなお皿を作っているのだろう、多分。




鮮やかな色のティーウェアのブースも発見。


今のおうちではあまり食器を増やせないのだけど、本当はこういうの大好きなので、いつか買って使ってみたい。


王宮からは、ツィタデッラ自由の像と、エルジェーベト橋がくっきり見える、清々しい眺め。



こんな大きな街全体がお祭りモード。また来年も楽しみだ。

先日、ゲステニェーシュ公園(Gesztenyés kert)の有機野菜市場で買った不思議な野菜「パティソン(patisszon)」



「薄く切ってパン粉を付けてフライにすると美味しいよ〜」とか、
「中をくり抜いて種を取り除いて、ひき肉などを詰めてオーブンで焼くと美味しいよ〜」など、
さまざまなアドバイスをいただいたものの、正しい切り方がわからず、しばらく放置していたのだけど、思い切って半分に切ってみた。


「ズッキーニのような食感」とは聞いていたのだけど、確かに包丁がスーッと入った。かぼちゃのような硬さを想像していただけに拍子抜け。
で、結局いろいろ調理するのが面倒だったので、そのままスライスして焼いてアイヴァル(Ajval)を付けていただいた。
確かに「味の特徴はない」と聞いていた通り、ズッキーニよりもはるかに淡白な味だったが、食感が良いので食べやすかった。


その後、日本でも「UFOズッキーニ」という名前で売られているという事実を知った。滋賀県で栽培されているようだ。そのうち実家近くのスーパーでも目にするようになる日が来るのかもしれない。

ハンガリーはフォアグラの名産国。生産量ではフランスに次いで世界第2位にランクインしている。実際「フランス産」と記載してあるフォアグラの半分以上は、ハンガリーで飼育されたアヒルやガチョウを輸入して取られたものということから、実質上はハンガリーが世界第1位という考え方もあるようだ。


ハンガリー料理のレストランには必ずと言っていいほど、前菜やメインにフォアグラを使ったメニューがあって、日本とは比較できないほど価格も安いため、私も時々食べに行くのが楽しみだった。「時々」、というのはそれでもハンガリーの物価水準では高めだし、血中コレステロール値を考慮するとそう頻繁に食べられないからだ。
市場にあるお肉屋さんにもで売られているので、いつかは自宅で調理してみたいとは思っていた。ただ、で買ってもひとりでは食べきれないだろうなぁ〜と思っていたところ、先日ブダペスト在住の友人を招いてホームパーティーを開く機会があった。
中でもハンガリー料理に詳しい方に市場で買ってきていただき、調理法を教わりながらフォアグラソテーを作ってみた。


一番上の写真がサムネイルに表示されてしまうので、あえて完成図を先にアップ。




買ってきた状態はこんな↓感じ。



この写真を一番上にアップしても何の写真だかわかりにくいのが残念だが、表面はつるっとしていて、素人目でも新鮮だというのが伝わってきた。約700gで5,000HUFほどだったのこと。つまり日本円では2,000円くらいだ。


塊のまま、ボウルに張った水に漬ける。




ボウルから取り出して、割れ目に沿って解体。目立つ血管などは取り除いておく。




1cmくらいにスライスして、軽く油を引いたフライパンでソテー開始!



この量で全体の3分の1くらい。焼いている向きは変えず、まずじっくり焼く。すぐにフォアグラ自身の油がどんどん滲み出てくる。適当なタイミングでトカイワインを注ぎ入れ、アルコールの力で特有の臭みを消す。もちろん、パーリンカウィスキーを使っても良いようだ。ただ、鮮度が高いからか実際はあまり臭みは気にならなかった。
たくさん出てきた油を利用して、スライスした黄桃も一緒にソテー!

 



この時点でキッチン中がフォアグラと黄桃の甘い香りと煙に包まれているので、窓を全開にして調理を続ける。ご近所さんにもこの香りが伝わっていたかもね。


焼き上がったら、お皿に盛り付け。



ちょっと気取ってフレンチっぽく盛り付けてみたのは最初だけで、この後は普通に豪快にいただいた。


濃厚な味わいが口いっぱいに広がり、黄桃の甘さとの相性もぴったりだった。これが本当の幸せなのかもしれない、なんて(笑)。
4人で心ゆくまで堪能したのだけど、それでも3分の1くらいは残ってしまったので、後日フォアグラリゾットにしてランチに。


この時もフォアグラをソテーした油だけで玉ねぎ、にんにく、パプリカ、ジャスミンライスを炒めて仕上げた。

また人数が集まったら、ぜひみんなで食べてみたい。

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